春の霞む月(3)

春月
がすみかすめるそら小夜さよふけてそれとばかりの面影おもかげの月
(伏見院・伏見院御集・216)

 

幾重にも連なる霞で霞む空に夜は更けていき、なんとなく分かるほどの面影の月だ

 

>「それとばかりの面影の月」、良いですね。

>このテーマは歌の数がとても多いので選ぶのが楽しい。

 

和歌引用

山本啓介・佐藤智広・石澤一志(2014)『和歌文学大系64為家卿集/瓊玉和歌集/伏見院御集』明治書院