桜と雨と(2)

花の色は移りにけりないたづらにわが身世にふるながめせしまに
小野小町古今和歌集・巻第二・春歌下・113)

 

花の色は色褪せてしまったな、むなしく長雨が降り続くうちに

私(の容姿)もすっかり衰えてしまったな、むなしく私がもの思いにふけっている間に

 

>『小町集』では「花を眺めて」とある(『和歌文学大系18』参照)。

百人一首にも採られているとても有名な歌。掛詞、難しい。

 

和歌引用

小沢正夫・松田成穂(校注・訳)(1994)『新編日本古典文学全集11古今和歌集小学館