春の霞む月(1)

春月の心を
(わが)袖に涙もいつかはるのかすむを月の(ならひ)とも
(荒木田季長・新葉和歌集・巻第十六・雑歌上・1051)

 

 私の袖が涙で濡れている、いつの間にか春の月が(涙で)霞んで見えるのを(霞むのは)春の月の習性と思って見よう

 

>新しいテーマは「春の霞む月」。

>霞んだ月を眺めたことを思い出したので、この歌にしました。

 

和歌引用

深津睦夫・君嶋亜紀(2014)『和歌文学大系44新葉和歌集明治書院