立ち替る春を知れとも見せがほに年を隔つる霞成けり
(西行・山家集・春・4)
「季節が移り変わり、春が訪れることを知りなさい」とでも言いたそう(見せたそう)に、年を隔てて立っている霞であることよ
>命令表現も含まれている。
>新しいテーマは「-がほ」。基本的には接尾辞として扱われることの多い例を取り上げたいと思います(「-がほ」とするのはそのためです)。前接要素の話などいろいろありますが、ひとまずゆるりといきます。
和歌引用
西澤美仁・宇津木言行・久保田淳(2003)『和歌文学大系21山家集・聞書集・残集』明治書院